新興国に投資してポートフォリオを調整する最適なETF【VWO】
米国株ETFや投資信託で投資を始めると、どうしてもアメリカの企業の比率が上がっていきます。でも、アメリカばかりに投資して本当に大丈夫?そう考える方も少なくないでしょう。
アメリカはすでに大きく成長していて、世界で大きな影響力を持っています。でもそれは現在の事。将来、もしかしたら別の国が台頭してくるかもしれません。逆にアメリカが没落する可能性もゼロではありません。
そのような事態を危惧するならば、アメリカ以外の国の比率を高めるべき。その比率を調整するのに便利なのがこのVWOとVEAです。
- VEA…アメリカ以外の先進国に投資するETF
- VWO…新興国に投資するETF
この二つを組み合わせる事で、あなたのポートフォリオのアメリカの比率を下げる事ができます。
この記事では、このうちVWOがどういうETFなのか、投資にあたいするのか解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
マンガ:クマ(@cumacuma_cuma)
どんぐり所長
米国株式を中心に投資する投資家。投資の為に樫の木から落ちてきた木の実らしい。安定型、長期投資志向であり、投資信託や米国ETF、国内高配当株に投資している。
けんたくん
お金持ちに憧れる小学6年生。株式取引に大いに興味あり、自分以外が儲かる事がキライ。両親より株式に詳しい。
VWOとは
VWOは、バンガード社が運用する世界株式指数ETFです。投資対象は世界中の新興市場株式で、構成銘柄数は約3,000社で構成されています。VWOは、世界中の新興市場の株式投資を行うことができる一つの方法として人気があります。また、VWOは、バンガード社が運用する世界株式指数ETFの中でも、運用期間が長く、トラックレコードが良好であることで知られています。
その投資対象はズバリ「新興国」。世界から先進国を覗いた国に対して投資するETFということになります。
バンガードが運営しているので経費率も安く、運用も安定しています。
新興国の成長に期待するETFですね!
これからどんどん上がってくる…楽しみ!
VWOの運営会社 バンガードとは
バンガードって?
日本で大人気の資産運用会社さ!
バンガード社は、1951年に設立されたアメリカ合衆国の資産運用会社です。インデックス投資に特化しており、世界最大級の資産運用会社の1つとされています。主に投資信託商品(ETF、ミューファンド)を運用し、世界中のインデックスに投資することができます。
バンガード社はブラックロック社に次ぐ世界第二位の投資信託および上場投資信託の提供者です。世界で初めてインデックスファンドを個人投資家に提供した企業として有名です。
経費率の低い良心的な商品を多く提供しており、特に日本国内では大人気の資産運用会社です。
バンガードの詳しい記事はこちら
VWOは新興国に投資する
新興国って?
世界の国々から先進国を覗いた国々だね!
VWOは、FTSE Emerging Markets All Cap China A Inclusion Indexを指数とし、それに準拠した新興市場の株式を選定し、運用しています。つまり、VWOは、新興市場の株式を投資対象としているため、株価の大きな変動が見込まれる可能性が高いです。特に、中国を含むアジア地域の株式が投資対象となっています。
新興国は、地球上の概ね80~90%の人口と面積を有します。そうです、世界のほとんどの国が新興国なのです。この新興国に投資するのがVWOです。
VWOの構成国
どんな国に投資しているの?
主な国を一覧にしたよ!
- 中国
- 台湾
- インド
- ブラジル
- 南アフリカ
- サウジアラビア
- タイ
- メキシコ
- マレーシア
- インドネシア
VWOでは中国の占める割合が大きく、その割合は30%以上にも達します。中国の企業の成長は目を見張るものがあります。
人口の多い国が多く並んでいます。人口が多いと成長すると大きなリターンが得られます。このあたりを取りこぼさないように投資するのがVWOですね。
VWOの主な構成銘柄
じゃあ、どんな企業が含まれているのかな?
知っている企業あるかな?一覧にしてみました。
- TSMC…4.50%
- テンセント…3.89%
- アリババ…3.07%
- リライアンス・インダストリーズ…1.59%
- 美団…1.47%
- JDドットコム…1.09%
- TSMC…1.02%
- インフォシス…0.95%
- 中国建設銀行…0.90%
- ヴァーレ…0.81%
2022年7月23日現在
知らない会社ばかり…(汗)
アリババはソフトバンクが大株主ということで、知っているかもしれませんね!
VWOの銘柄情報
ETFとしてはどうなのかな?
ここではVWOの運用成績など解説していこう!
資産総額
VWOの資産総額は700億ドル!
よくわかんないけど、凄い金額なのはわかる。
米国ETFの中でも、多い部類に入るよ!
VWOの資産総額は2022年7月現在で、700億ドルを突破。この金額は非常に多いです。
資産総額は多ければ多いほど人気があり、資金が集まっているといえます。
資金が潤沢に集まっている商品は、経費率も下がる傾向にありますし、運用も安定してできます。
その点でVWOは合格点といえるでしょう。
配当利回り
新興国ETFの配当ってどのくらいになるんだろ?
3%くらいかな!成長を狙うインデックスの中では、多い方になりますね。
VWOの2022年7月現在の直近の配当利回りが3.00%。人気のS&P500に投資するETF、VOOが1.3%前後という事を考えれば、非常に配当利回りが高めのETFといえます。
➤配当利回りが多いETFはどれだ?配当利回りランキングはこちら
経費率
あの~。経費率はどのくらいで運用してくれるんでしょうか。
大丈夫、大丈夫。バンガードだから!そんなに高くないよ。
VWOはバンガードが運用していますので、経費率がとってもお得。なぜならバンガードは経費率が低い事で日本で大人気だからです。
WWOの経費率は2022年7月現在で0.08%。100万円分投資しても、年間たったの800円です。この金額なら、忘れていてもいいくらいの金額ですね。
直近のトータルリターン
VWOの成績はどうなの?
う~ん。微妙?
微妙って。
VWOの2022年7月現在の直近5年トータルリターンが年利2.02%。5年間の実績として、年2%前後成長してきたことになります。
これは、高配当ETFの目安である3~4%の年利よりも低い数値です。
それならば高配当ETFに投資した方がよいのでは?という意見もでてきそうですが、VWOはそもそも投資する目的が違いますので注意しましょう。
VWOに投資するメリット
VWOはバンガード社が運用する新興市場指数ETFで、新興市場の株式を投資対象としています。
そのため、VWOに投資するメリットとしては、新興市場の株式を組み合わせた投資により、幅広い地域や業種の株式に投資することができること、新興市場の株式は成長性が高いため、長期的に高いリターンが期待できることなどが挙げられます。
VWOに投資するメリットには以下のようなものがあります。
- 幅広い地域に投資可能:VWOは世界の新興市場に投資できるため、幅広い地域に投資できるメリットがあります。
- 投資先の幅広い選択肢:VWOは新興市場の様々な業種に投資できるため、投資先を選ぶ際の幅広い選択肢があります。
- 低コスト:VWOはコストが低いため、他の新興市場への投資方法よりもコストが安くなります。
他のETFと比較すると、VWOは新興市場に特化したETFであり、投資先の地域や業種が限定されている点が特徴です。また、VWOはバンガード社が運用するため、運用会社の信頼性も高いです。
新興国の成長に期待するファンドだね。
VWOのデメリット
VWOのデメリットあるの?
う~ん、新興国に投資してるってところかな?
新興国に投資するETFなのにぃ!
新興国の「これからの成長に期待」するというのはその通りなんですが、いままで成長が先進国に追いつかなかったからこそ新興国であるともいえます。
これから先、先進国に仲間入りするほどに成長が見込める国は現時点では中国くらいでしょうか。新興国であるがゆえにデメリットが発生します。
株価が安定しない
新興国ばかりなので、何か有事が起こると海外投資家がすぐに資金を引き揚げてしまいます。
資金が流出するってことは…!
株価が下がります!新興国は非常に株価が上下しやすいんだよ。
やはり最大のデメリットは、新興国に投資する事によるリスク。先進国と比べて新興国は信用も低く、株価変動のリスクが高くなります。大きな有事が起これば、資金が流出し大暴落する可能性もあります。
また、VWOの3分の1を占める中国についても注意です。非常に成長してきたくにですが、アメリカなどと貿易摩擦が起こればたちまち輸出制限などが行われ、株価の低迷が起こる可能性があります。
逆に中国がアメリカを追い抜くという未来もありますが、このあたりは預言者におまかせしておきましょう。
VWOに投資する際のリスク
VWOに投資する際のリスクには、以下のようのものがあります。
- 株価の変動リスク: VWOは新興市場の株式を投資対象にしているため、新興市場の株価の変動によるリターンの乖離が生じる可能性があります。
- 決算や企業基本データの不透明性: VWOは新興市場の株式を投資対象にしているため、決算や企業基本データの不透明性によるリスクがあります。
- 政治的・経済的変動リスク: VWOは新興市場の株式を投資対象にしているため、政治的・経済的な変動によるリスクがあります。
- 為替リスク:VWOは新興市場の株式を投資対象にしているため、為替の変動によるリスクがあります。
- 金利リスク: VWOは新興市場の株式を投資対象にしているため、金利の変動によるリスクがあります。
一般的な投資リスクに加え、新興国へ投資する為替リスクや政治的リスクに注意。
VWOはこんな人におすすめ
デメリットは分かったけど、どういう人が買うのかな?
VWOを取り入れる人には二つの意味があります。
デメリットを考えれば、他の安定したETFを購入すればよいのですが、それでもVWOをポートフォリオに加える意味を考えていきましょう。それがこの二つ。
- 新興国の将来性
- アメリカ以外の国の比率を上げたい
それぞれ、どういう内容で投資するのか解説していきましょう。
新興国の将来性に賭ける
新興国の方が伸びる可能性を信じる方におすすめ。
アメリカ以外の国が伸びると考えている人向けかな?
その中でも、中国や台湾、インドやインドネシアが将来的に伸びると考えている人向けですね。
アメリカが将来も今のように大きな影響を持ち続けるとは限りません。未来のアメリカの座を奪う国が新興国の中に含まれると考える人は、新興国に投資します。
ただし、急激に伸びるわけではないので、長期的にみる必要があるでしょう。
アメリカ以外の国の比率を上げたい
持っている資産のアメリカの比率を下げたい場合に使用します。
VWOにはアメリカが入ってないからか!
全世界に投資するVTであっても、半分以上の割合をアメリカが占めています。世界に投資する投資信託も同様です。
私たちは知らず知らずのうちにアメリカに投資しています。そのアメリカへの過剰投資を嫌う人は、新興国への投資であるVWOや、アメリカを除く先進国へ投資するVEAを使ってアメリカの比率を下げましょう。
アメリカがいつ没落するかは誰にもわかりません。アメリカ自体が下がってしまう未来を危惧する人はアメリカの割合を下げておく必要があります。
VWOをお得に購入するなら
VWOはネット証券で購入できます!しかも大手ネット証券会社3社なら、「買い付け手数料無料キャンペーン」を行っています!その中で、VWOをお得に購入できるのは「マネックス証券」。
お得にVWOを購入するチャンスですので、ぜひこの機会に購入を検討してください。
また、キャンペーンはいつまでも続くものではありません。今は各社とも行われていますが、いつ終わってもおかしくないのです。その時に、買い場が来ると、購入チャンスを逃してしまうかもしれません。
そんな事態を防ぐためにも、大手ネット証券3社はすべて口座開設しておきましょう!
これから口座を開設したい初心者さんは、まず「SBI証券」で口座を開設することをおすすめします。なぜなら、SBI証券は日本で一番口座が開設されているネット証券。みんなに選ばれているという事は、それだけ安定していて使いやすい、ということにほかなりません。
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VWOのまとめ
つまり、VWOはアメリカにばかり投資先を集中させたくない投資家が使うETFだね。
なるほど~。あまり僕には関係ないETFかな。
けんたくんは、将来がまだまだ長いから、もっと安定的なETFを長期で持つといいね!
わかりました~!
VWOを購入するべきする人は多くありません。このままアメリカが世界をけん引していくと考えている人はまず購入する必要がありませんし、成長で売買益を得たいなら他にもっとよい銘柄があります。
リスクばかり高く、リターンも少ないとなれば、もっと他の銘柄を選択することをおすすめいたします。
ただし、前述したようにアメリカの比率を下げたい、新興国に期待しているという方におすすめのETFになります。
では、また!
米国株ETFが始めたくなったら
米国株ETFを始めるにはどうしたらよいのでしょうか?株の初心者には全然わかりませんよね。
米国株ETFを始めるには、まず証券会社の口座を開設しましょう。でも、株を知ったばかりのあなたはどの証券会社を選べばいいかわかりませんよね。私もそうでした。
何も知らずに証券会社を選ぶことは非常に危険です。なぜなら、証券会社によって手数料がまったく違うからです。例えば、銀行や証券会社などで投資信託を契約してしまうと、非常に手数料が高額になる場合が多いです。手数料が多いと、その時点で将来の資産形成スピードが遅くなります。それどころか手数料負けしてしまって、マイナスになることもあり得ます。
そこで、手数料も低額で良心的なネット証券会社を二つご紹介します。両行とも、自信をもっておすすめできる証券会社です。
SBI証券
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とりあえず一つ口座開設したいなら、SBI証券を選べばいいですね。
SBI証券で口座開設する方法を、画像を使って解説しました!ぜひ参考にしてくださいね。
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